<五行論> 東洋占術で使われている最も基本的な考え方に「五行論」があります。この世に存在する全てのものが「木・火・土・金・水」に分類できるという考えです。実は干支暦で使用されている十干は、この五行をさらに陽と陰に分けたもので、陽には「え」、陰には「と」がそれぞれ五行の後に付きます。すなわち、木:甲(きのえ)、乙(きのと)、火:丙(ひのえ)、丁(ひのと)、土:戊(つちのえ)、己(つちのと)、金:庚(かのえ)、辛(かのと)、水:壬(みずのえ)、癸(みずのと)となります。四柱推命を学ぶ場合、基礎中の基礎となるのがこの「陰陽五行」の関係になります。五行の関係や陽と陰の関係については、次回以降に詳しく解説します。
四柱推命は、生年月日時の天干・蔵干をみて、まず五行のバランスを判断します。前回、安倍首相の天干と蔵干を出しましたので、五行で見てどうなるか判定しましょう。
年柱: 甲・己 = 木・土
月柱: 癸・辛 = 水・金
日柱: 庚・戊 = 金・土
時柱: 戊・丙 = 土・火
見てお分かりの通り、木1・火1・土3・金2・水1となり、五行が全部揃っていて、バランスよく分布しています。このような場合、一般的には「健康で財運あり」とみます。五行が一つが0(ゼロ)の場合は「不及(ふきゅう)」といい、1つの五行に4個以上集まっている場合は「太過(たいか)」といい、ともにバランスが崩れているとみます。(つづく)
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